痩せてる人と比べると、断然太ってる人の方が汗っかきは多いですよね。そして、これは単なる印象ではなくて、実際に太ってる人の方が汗をかきやすい理由があります。
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太ってる人に汗っかきが多いのはなぜ?
太ってる人というのは脂肪の量が多いのはご存知のとおり。脂肪が多いと、体内で発生した熱を体外に放出しにくくなります。熱が体の中にこもりやすくなってしまうのです。太ってる人に体温が高めの人が多いのは、この理由からです。
そして、熱をうまく放出できずに体温があがると、人間の体は体温を適正に調節しようと働きます。それが「汗をかいて体温を下げる」ということなのです。
さらに、食べるものにも原因があります。太ってる人の中には、油っぽいものや肉類が大好きという人が多いと思います。
そして、この油っぽい食事・肉メインの食事に共通するのは「脂肪」です。特に動物性の脂肪は、汗腺を刺激して発汗を促すことが分かっています。太ってる人が好む食事というのは、そもそも汗をかきやすい食事内容ということですね。
肥満による汗を抑えるには?
では、太ってる人が大量に出る脇汗を抑えるにはどうしたらよいのでしょうか?
そう、「痩せる」です!
...ただ、それが簡単にできるなら、とっくにダイエットに成功しているはずですよね。「脇汗を止める」というモチベーションだけで、今まで長年できなかったダイエットが急にうまくいくかというと、ちょっと疑問です。
なので、ここでは太ったままで脇汗を軽減する方法はないか検証しました。
食事内容を見直す
まずは食事です。ただし、完全にダイエット食に切り替えるというのは、ハードルが高く挫折してしまう可能性がおおいにあるので、ここでは却下。「痩せる」と同じことですからね。
カリウムが多く含まれる野菜を食べる
そこで、今までの食事にプラスして野菜をたくさん食べるようにしましょう。特に、カリウムが多く含まれている野菜(ニラ、水菜、キャベツ、白菜、ナスなど)を多く食べるのが吉。
「え!?カリウムって体の中の塩分を汗や尿で体外に排出する作用があるんじゃないの?よけい汗をかくのでは!?」と心配する方もいるでしょう。たしかに、カリウムには体内の水分量を調整する働きがあるので、汗の量が増える可能性はあります。ですが、少し長い目で見ると汗っかきを改善するための恩恵がいくつもあるのです。
まず、カリウムを摂ることで汗が出ますが、これは体内のよけいな塩分を外に排出してくれているのです。
↓
むくみがおこる
↓
血液の流れが悪くなる
↓
代謝が悪くなる
↓
エネルギーを消費しきれずに体に脂肪が貯まる
↓
太る
つまり、体内に塩分が多くなると間接的に脂肪を増やす手助けをしてしまうのです。太ってる人の特徴として、濃い味付けが好きな人が多いことからも分かるのではないでしょうか。
なので、摂りすぎた塩分を体外にきちんと排出することが、エネルギーを正常に燃焼できる体を取り戻すための第一歩なのです。もちろん汗だけでなく尿としても塩分が排出されるので、そこまで汗の量が増加することはありません。もともと汗っかきなら、気にならないくらいです。
太ってる汗っかきの人こそ、カリウムを積極的に摂って体の中から正常な代謝の状態に戻してあげることがまずは大事。
イソフラボンを摂る
大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似たような働きをします。そして、その働きのひとつがズバリ「汗を抑える働き」なのです。
更年期になってエストロゲンの分泌が減少すると汗をかきやすくなるというのは、これが原因なのです。
なので、汗を抑えたければエストロゲンと同じような働きをしてくれるイソフラボンを積極的に摂ることが大事です。納豆、豆乳、豆腐などは毎日食べてもいいですね。
もし今まで牛乳を毎日飲んでいたのであれば、それを豆乳に変えてみませんか?
これは食べちゃダメ、あれは食べちゃダメと好きな食べ物を制限するのは正直しんどいと思いますが、「これを食べなくちゃ!」なら食いしん坊にとっても続けやすいはずです!
少しずつ体を動かしてみる
これも、いきなりダイエットレベルで運動をしようとすると長続きしませんし、それこそ運動が続くならとっくに痩せているはずです。
なので、気合いを入れて運動に取り組むのではなく、今までより少しだけ日常生活の中で体を動かすことを意識してみましょう。
「体を動かすとすぐに汗が出るんですけど...」という声も多いかと思います。汗を止めたいのに逆効果じゃないかと思うかもしれません。
ですが、これも「カリウムの多い野菜を食べよう!」と同じで、まず自分の太ってる体には老廃物がたくさんたまっていること、そして、そのせいで代謝が落ちていて、さらに脂肪をためこむ手助けをしてしまっているということを自覚しましょう。
先に取り組むべきは、「体の循環を正常に戻してあげること」なのです。老廃物や余分な塩分などを正常に排出するサイクルができれば、体の代謝があがって、たとえ大好きなお肉をたくさん食べたとしてもそれを脂肪として溜めこまずに消費する体を手に入れることができます。
体を動かしているときは大量に汗をかいてしまうかもしれませんが、その分ふだんの平静にしているときの汗の量を減らすことにつながるということです。
制汗剤をうまく使う
もちろん、食事内容を変えたり体を動かすようにしたからといって、即効で汗の量が減るのかと言ったらそんなことはありません。長い目でみて汗の量を減らすのに効果があるというものであって、今日明日に何か劇的に変わるわけではないというのはお分かりいただけるかと思います。
なので、当面は制汗剤を上手に併用して、汗を外側から止めることも考えましょう。当然ですが、一番手っ取り早く効果を感じることができます。